タグ:合唱祭


02
October
2022

【2022】よびごえ日誌 合唱祭辞退と夏休みインライ編📷

今年度、よびごえの夏休みの活動は、1.2年生チームと、3年生チームに分かれて実施しました。
 
今年度の夏休みの活動の背景には、よびごえ結成以降、途絶えることなく出場していた東京都合唱祭への出場ができなくなったことがあります。今年もたくさんの新しいメンバーがよびごえの活動に加わってくださり、団としても声が新しくなったので、合唱祭では自分たちで合唱を創る活動を楽しめる曲、これからの合唱活動の基盤となる「音楽」を考えられるような曲と願いを込めて、King Gnuの「白日」の合唱編曲版、K. Bikkembergs作曲の「Salve Regina」を演奏予定でした。
 
白日とSalve Reginaと聞くと、「え、ほぼ真逆の曲やん」と思われるかもしれません。その通りです。
でも、実はこの2曲、いずれも混声3部合唱の作品であるからこそ選んだという理由もあります。
音楽作品の類似もしくは相違を見ようとするとき、例えばポップスや宗教曲といった「ジャンル」の視点や、混声3部合唱や同声2部合唱など「編成」という視点からも見ることができます。今回の2曲はジャンルという視点から見たときには相違が認められますが、編成という別の視点からみると類似が認められるという位置にあります。今回の2作品は、この2作品の組み合わせだからこそこうした複雑さをもつわけで、「え、ほぼ真逆の曲やん」と最初に思った方がいれば、合唱祭の本番が終わるころには「あ~この2曲はたしかにこういう視点から見ると全然違うけど、こういう視点から見てると似てるよね~」と、作品間の複雑性を実感をベースに当たり前に語れるように変化してくれたら、それは俗に「成長」という言葉に当てはめてもよいのかな、と思っていました。
 
もちろん、そんな概念的なことを学びと限定せずとも、ポップスを合唱として演奏することの難しさを肌で感じ、どうすれば解決できるのかという解決学習の意図もありました。音楽の仕上げ方という意味では普通の合唱作品のように詩からのアプローチではなく、音そのものの「ノリ」(みなさんの口からもたくさん出てきましたね)やビート感など、そういった方法でのアプローチも有効であることを共有できました(音楽言語からのアプローチ)。一方で宗教作品を扱うときには、やはり言葉の壁はあると思いますが、今日の主流な合唱指導のスタイルである詩からのアプローチを共に学ぶ時間にできたように思います。単語のアクセントや単語と単語がつながるときはどの言葉が大事なのかという、単語のもつアクセントと、文章としてのアクセントの違いから音楽をつくっていけるというアプローチも行いましたし、言葉の意味論からせめる場合は、やはりキリスト教に視点を向け、その世界を前提として、マリアとはどういった存在なのか、そういったマリアに対し私(作品の中での私)はどう思っているのか、ではそういう思いはどういう声で歌われるべきなのか、では具体的な歌唱としてはどういう技を使って歌うのか(ここにフォルテやピアノ、暗い声、明るい声が位置づいてきますね)、というふうに進めていくことができました。このアプローチの根幹は、指導者主導ではなく、指導者はファシリテーターになっているというところにあると思います。僕からは情報と問いを投げかけ、実際にマリアがどういった存在なのか、作品中の私であればマリアに対しどういう感情を感じるのか、それはみなさんに委ねました。
 
そんな音楽言語的アプローチや詩からのアプローチなど学びの仕掛けを準備していたということと、みなさんもきっと、稽古の中でたくさんのことを感じ、考えてくれたこの2曲を合唱祭で発表できなかったことに残念な思いもあったと思います。一方で、しょうがないことでくよくよしても前には進めないので、みなさんで挽回の機を考えてもらった結果、1.2年生から出てきたアイデアが「インスタライヴ」(インライ)でした。
 
よびごえ初のインライは、以下にて開催予定です。
ちなみに明日のインライの曲はすべて混声3部です(1.2年生の作戦だったのでしょうか?)。編成としてはすべて同じ。だけどもジャンルも違えば、作品に与えられたテーマも違う。教育目的で書かれた作品とそうでない作品など、様々な視点を感じさせる曲たちから、演奏とナレーション(司会)を通してどれだけの合唱の広がりをお客さんと共有できるのか。僕も、みなさんのインライから合唱を楽しみたいと思います。
全力での真剣勝負、よい本番になりますように願っています。
 
Instagram Live!!
👉 yobigoe_tgu_chorus
👉 10月3日(月) 19時 スタート
👉 君とみた海(若松歓作詞作曲)
  白日(常田大希作詞作曲、田中和音編曲)
  With You Smile(水本誠作詞作曲、水本英美作詞、富澤裕作曲)
  Salve Regina(K. Bikkembergs作曲)
  虹(森山直太朗/御徒町凧作詞作曲、信長貴富編曲)
 

 

(司会の音量チェック中)
 
3年生の夏休みの活動は、勉強会を開催し、3年生は3年生での合唱を行っていました。
僕が忙しさを理由によびごえ日誌を更新できていないという怠慢でしかないのですが、時間を見つけてアップしますので、3年生の皆さん、ご容赦ください…。 小田直弥…
07
July
2022

【2022】よびごえ日誌 vol.9

はじめまして!1年A類音楽の新喜真由音です。今年度からよびごえに新しく入団しました!今回初めてのよびごえ日誌を書かさせていただきます。これからよびごえの一員として恥じないように活動していきたいと思いますのでよろしくお願いします!
 
今回は7/18の合唱祭へ向けて発声→全体稽古→通し稽古→パート練の流れで練習しました。
 
発声では、まずブレスを使って歌っている時に重心を下に保つことが大切だということを確かめました。その後、音程と母音を付けた発声をしました。その際、低い音は意識しなくても重心がしっかりしていますが、高音になるにつれて音とともに意識も上の方に向かってしまう傾向があります。なので高い音ほど重心を感じる必要があるのだと改めて気づきました。常に上半身だけでなく全身を意識して歌いたいと思います。
 
白日では、初めの女声二部の部分でほとんどの印象が決まってしまうということについて考えさせられました。小田さんに、はじめを大切に愛情を持って歌う、と指摘していただきました。しかしその後に歌ってみると、真面目で原曲のよさが少し失われてしまったという話がありました。私は専攻のピアノでも、「真面目すぎるからもう少し遊び心が欲しい」と言われることがあり、その度に遊び心とは…?と悩まされます。今までにいろいろなことを考えましたが、今回の活動で思ったことは、”リズムや強弱を工夫して面白いものを作ろうとする”だけでは聴いてる人には伝わるものは少ないのだろうということです。自分たちが心からその曲を楽しむ気持ちや「こう歌いたい」という意志の強さなども演奏には大切な要素なのだと感じました。しかし、これはリズムや強弱と違って非常に抽象的なことなので、どうしたら形にできるのかより学んでいきたいと思いました。
 
Salve Reginaでは、先週に引き続きフレーズごとの音色の変化について考えました。パート練習の時、先輩方が「音色の変化といっても明るいと暗い以外に何があるのだろう」と話されてました。私はその時全然思いつきませんでしたが、やはりこれも感情的な部分が大きくなってくるのかなと感じました。まだ考えはまとまらなかったので、本番まで残り少ないですが深めていけたらと思います。
 
よびごえに入団して1,2カ月ほど経ちましたが、議論についての自分の考えの浅さや頭の硬さを痛感しています。もっと積極的に音楽を創り上げていきたいので頑張ります!
 
次のよびごえ日誌は3Bの藤原改さんにお願いしました。よろしくお願いします🙇‍♀ 新喜真由音…
30
June
2022

【2022】よびごえ日誌 vol.8

こんにちは!3年アルトの原田綾乃です。今日は、体操と発声のあと、Salve Reginaと白日の全体稽古を経て本番を想定した通し稽古を行い、最後にパートで気になったところの確認を行いました。
 
 
今日の発声では、体操で無理のない立ち方を確認したあと、決められた拍で息を吐ききるブレスの練習をしました。白日のようなポップスを扱うとこのような基本的なところが崩れてしまうこともあると思うので、丁寧に確認できてよかったです。次にやったハミング→曖昧な母音→母音という流れで響きの位置を確認する練習では、ハミングから母音への間に一つ入れるだけで、ハミングの鼻腔内共鳴の感覚を母音のときも意識できていいな、と思いました。個人的に、普段の練習で発声練習を充実させることができていないと感じているので、本番前だからこそ、個人で練習するときも、発声にもこだわって練習したいと思いました!
 
その後の全体稽古では通し稽古に向けて2曲の確認を行いました。
 
Salve Reginaでは、歌詞の意味に応じて音色を変えるという話がありました。これまでのよびごえの活動でも行ってきたことですが、朗読が先にあって曲が生まれた、という背景を持つ宗教曲ではより一層音色の変化に意味を持たせることが重要なのではないかと感じます。歌詞を読みこんで、自分なりの表現を考えたいです。
 
白日では、音程のことやテンポのことなどの確認とともに、徐々に白日のモードに入るのではなく、切り替えることに気を付けました。今年の合唱祭に向けての稽古では、合唱としてポップスを扱うことについて、発声のことやビート感の出し方の工夫、ポップスと合唱のよさを出せる演奏を目指して試行錯誤しています。私は本番になるとどうしても「成功させなければ」と保守的な演奏をしてしまうので、自分で考えた表現を客席まで届ける意識をしっかり持って、本番まで面白い白日を研究したいです!
 
 
また、通し稽古は本番独特の緊張感を感じられるのと同時に、自分の中に定着していない部分がわかるなあ、と思いました。抜き出して歌えばできるものも、通すとうまくいかないということがよくあるので、本番を見据えて、常にできる定着した表現を増やしていきたいと思います。
 

 
今日の写真は、なつみちゃんお誕生日おめでとう〜ショットです!
素敵な一年になりますように!
 
次回は1Aの新喜さんにお願いしました!お楽しみに!
 
  原田綾乃…
16
June
2022

【2022】よびごえ日誌 vol.7

1番初めは「Salve Regina」を行いました。
まずはキリスト教についてのお話から。キリスト教の曲は、キリスト教についてしっかり理解した上で歌うことが大切で、木下牧子さんの曲を歌う時と同じように歌うと違うものになってしまう、ということを学びました。
 
その後歌詞の意味を確認しました。例えば冒頭では「ごきけんよう、お妃様」という意味になるので、元気よく「ごきげんよう〜!」と歌うのではなく、厳かに歌う、といったように歌詞からの表現を確認しました。
 
 
次に言葉のアクセントとフレーズについて。
日本語で考えると、「おはようございます」という言葉は、もともと「おはよう」と「ございます」の2語で、その二つの言葉と言葉がくっつく統語的エネルギーが発生することで、「おはようございます」という一つの言葉になります。この理論で考えると、Salveとreginaは二つの言葉なのでアクセントはそれぞれ2つですが、統合的エネルギーが発生することで「Salve Regina」と一つになります。つまりSalveと言い始めた時はreginaに向かってエネルギーが発生し、アクセントを持っていくことになります。このように言葉についてじっくり考え、アクセントに向かって一音ずつクレッシェンドをかけるなどして歌い方を工夫していきました。
 
以上のように、言葉の意味とアクセントから歌い方について考えることをするのは私自身初めてで、曲が全く違うものに聴こえるくらい変化が感じられてとても興味深かったです。さらにはっきりとした変化を付けられるようにしていきたいと思いました。
 
次に「白日」です。伴奏と合わせて練習しました🎹
一回通した後小田さんから、「もっと面白い演奏にするにはどうしたら良いか」という問いを頂き、それぞれ個人で考えた後もう一度歌いました。サビのところで少し地声っぽく歌うことや、拍を細かく縦にとることなどの意見が出ました。
 
小田さんが、この「白日」を本番の合唱祭で歌った後、「やっぱり声楽を勉強している人たちだから綺麗、上手だね」と言われたらそれはこの曲をやった意図とは違うよね、とおっしゃっていて、これからの練習でもつねに「面白い演奏」について考えていきたいと思いました。 槇佳絵子…
02
June
2022

【2022】よびごえ日誌 vol.6

発声→サルヴェレジーナ→白日
 
💫サルヴェレジーナ
発音の確認
音楽と宗教について
・科学的ではないこと、説明できないことに理由をつける。
 →安心、平和を見出そうとする。より平和に。
・「いただきます」、「ごちそうさまでした」など、日本は宗教を文化的なものとして扱っている。
・キリスト教について
 キリストはパワーマン、超人的。自分達とは違うすごいひと。
 この世界を変えたのは、キリスト自身か、キリストを生んだマグダラのマリアか。
宗教に関わる音楽に触れるときには、文化的背景をより理解することで曲への理解がより深まる。
 
💫白日
前回までは…「再現的に歌うか、二次創作的に歌うか」
・パートごとに工夫して歌う。
 →前回よりも変化があった!
・一番盛り上がるところは?
 →「L」だ!音量を大きくする?子音を立てる?
・休符の扱い方
・工夫した部分が言葉なしに伝わるように。
 →授業では工夫したところを言語化して共有できるが、演奏会ではそれはできない。
 
個人的な感想
今回の活動で印象的だったことが2つあります。
まず1つ目は、「工夫した場所が言葉なしに伝わるように」というお話です。実際の本番ではここをこうして頑張った!ということは聞いて頂く方々に言葉でお伝えすることができないので、演奏でお伝えするしかありません。その中で私たちが伝えたい表現や音楽はどれくらい伝わるのだろうか…と思いました。また、音楽の目的についても考えました。私はあまり人前で演奏することが好きではなく、自分のために音楽をしている、という感覚で日々演奏しています。しかし、演奏会や試験となると自分のために演奏しているだけでは足りず、何か相手に伝える、という目的が生まれるような気がします。聞き手に伝わる演奏は気持ちの面でも技術的な面でも難しいな、と考えさせられました。
2つ目は曲と曲との切り替えについてです。これについては振り返りの際に多くの方が話されていましたが、私は曲と曲との切り替えに全く抵抗を感じませんでした。なので、切り替えが大変、とお話しされているのを聞いてかなり驚きました。それだけ一つ一つの曲に集中力を持って、こだわりを持って、演奏しているということなのかなと思い、素敵だと感じました。また、ひとつ前の話と通ずることではありますが、歌い手が抵抗を感じるなら、聞き手も同じなのではないかと考えました。曲間の雰囲気や表情、2曲目の曲の始まりなどを工夫して、歌い手も聞き手もみんなが2曲目に入り込むことができるようにしたいなと感じました。 土橋咲良…
19
May
2022

【2022】よびごえ日誌 vol.5

今回のよびごえ日誌は、A類2年の稲村歌乃が担当します。
 
5月19日は、合唱祭に向けた第一回目の稽古でした。合唱祭で歌う曲は、「白日」(詩、曲:常田大希)と「Salve Regina」(曲:K. Bikkembergs)です。J-popと宗教的な作品を並べて歌うことになるなんて、誰が予想したでしょうか。私も稽古が始まる前から、変だな~とわくわくしていました。
 
今回の稽古は白日の音取りが主で、その後にざっと合わせました。音取りではリズムに詰まっている言葉の多さに苦労する場面も。歌詞カードを見てみても、こんなにしゃべっているのだと驚いてしまいました。本番のホールで、言葉や表現をお客様に伝えられるようにはどうしたらよいのか。今回の宿題は、J-popを合唱として歌うときに、どのような発声で歌いたいのかというものです。次の稽古でみんなが持ってくるアイデアが楽しみです。私もたくさん考えます。
今日、特に変わったことといえば、団員が増えたこと(うれしいです…よろしくお願いします)と、4人も見学者の方々がいらしてくださったことでした(これまたうれしい…)。しかも、今日来てくださった見学者の3人は入団してくれるそうです。(‼)これで2年生の同期が全員で7人になりました。(わーい。)
新しいよびごえになってかわったところもあれば、変わらないところもあり、、これからのよびごえで出会える合唱作品、音楽が楽しみでなりません。
 
次回は、3Aの原田綾乃さんです。お楽しみに! 稲村歌乃…
23
August
2021

【2021】よびごえ日誌 合唱祭の振り返り

とっても時間が経ちましたが、よびごえメンバーより、合唱祭の演奏に関する感想と、前期の練習の運営について振り返りが欲しいとのことだったので、記録としてよびごえ日誌に綴ることとします。
 
まず、何度も言いますが、こうした状況下において、新入生と共に、みなさん自身の力で舞台に立ち、拍手をもらえたことはとても素晴らしいことだと感じています。運営に注力してくれた2,3年生にはとても感謝しています。本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
 
【演奏について】
合唱における演奏の良し悪しは、音程や和音、発音、複数の声部による有機的な音楽構成(解釈や空間づくり)といった「技術的な視点」だけでなく、パートや団としての声のまとまり、発声、選曲といった「個性が影響する視点」、さらに抽象化すると、気迫といった「雰囲気のようなもの」まで、いくつかの層が複雑に絡み合って決まってくるように思います。
それらを見渡したうえでも、総合的には、質の高い演奏だったと思います。それは、技術、個性、雰囲気を一定以上のクオリティで提供できていたこともありますし、それぞれの視点がよく練られている演奏だったとも言えます。
 
今後に向けた視点として、大きく2つの反省をしたいと思います。
1つ目は、マスクの壁を超えること。
 講評でもいただいておりましたが、マスクをしていたとしても会場で言葉がはっきりと聞き取れるよう、もう少し調整をすべきだったように思います。特に、柔らかい音楽の場面(音量が小さく、レガート気味の場面)において、閉口母音(i, u, e)の子音は、開口母音(a, o)よりも注意をすべきでした。例:”く”じら。 一方で、例えば、くじらの優しい感じを出そうとするために子音をソフトにするという判断は間違っていなかったと思いますので、ホールの奥の客席に坐っていて、ちょうどよいくらいの量感の子音であるためには…、と考えたときには、個人的にはあと少し強く、もしくはあと少し意識をして発音すべきだったということです。
 次に音量です。講評では、ホールの大きさと合唱団の人数に対して、立ち位置はベストの選択だったという声もいただきましたが、個人的には、みなさんの最大音量がしっかり出せていたのかが気になりました。合唱団よびごえの演奏としての魅力は、①作品解釈の深さと、②一人ひとりの思いの深さと、③少人数とは思えない音量の3点がすぐに思い浮かびます。マスクの影響は大きいと思いますが、マスクをつけていたとしても、音量の壁を超えれると思いました。ちなみに、合唱の場合、一人一人の声量が大きいだけでは、全体の音量は大きくなりづらいです。各パート内の音が良い感じで混ざり合い、さらに複数のパートが和音(倍音)の力を借りることで、初めて人数以上の迫力が成立します。今回は和音のはまり方は悪くなかったと思いますので、声量の意識がもう少し欲しかった、という反省と言えます。
 
2つ目は、力学を楽しむこと。
 よびごえとしては指揮者がいない初めての本番だったと思いますが(実は過去にも1回あったのですが、ただその時はピアノ伴奏がありました)、その割にはよく縦があっていた、という一定数の評価もある一方で、僕からすると、アンサンブルとしてはもう少しやれたのでは?と思っています。それは縦が合っていなかったということではなく、「私はこのテンポで歌いたいけど、そっちがそのテンポでいくならしょうがないなぁ、折れてやろう」というのを、楽しむことができていたかどうか、という視点です。
 少し脱線になるかもしれませんが、ソロでピアノを弾くのは完全に一人の世界なので他者から音楽を引っ張られるということは少ないと思いますが、例えば自分が歌い手だとして、伴奏がつくだけで一気に歌いにくくなったり、ここはこういう感じでブレスしたいのにな~、と思ったりすることはありませんか?たった一人共演者が増えるだけで、舞台上には力学(音楽の引っ張り合い)が発生します。自分はこうしたいけど、君がそうするならばこう歌ってあげてもいいよという具合です。自分一人で演奏する以外の時は、ほぼ確実にこうした状況が生まれると言ってよいと思います。つまりは、こうした力学は避けることはできないですし、自分の思い通りに歌えないということが悪いことではないということです。しかし、そういう力学を楽しめていたかどうか、という視点をみなさんにお示ししたいと思ったのは、こういう力学こそ、合唱なのではないか、と思うところがあるからです。(これは吹奏楽でも言えるのかもしれませんが。)
 パートの中には小さな力学があり、全体練習の時には大きな力学があるようにも思います。そうした音楽の引っ張り合いが、結果的によびごえらしいサウンドを創り出すように思いますし、指揮者がいないからこそ、この力学と今まで以上に向き合わざるを得ないとも思います。10人未満で、かつ指揮者無しで全国大会で堂々と歌う中学生、高校生の姿を見ると、こうした力学を楽しんでいるように僕には見えます。よびごえのみなさんにも、きっと、できるはず。そこには、新しい感覚が待っているのではないでしょうか。
 
【前期の練習の運営について】
コロナの変異株のことを思うと、少なくともよびごえの稽古に参加したことによって陽性者が出なかったことは本当に良かったと思いました。Zoomでも、思いのほか、音楽の内容については指導ができたことも良かったと思いますし、これまでのよびごえの稽古のように、みなさん1人1人に考えてもらい、それを積み上げて演奏を作っていくというプロセスもほぼほぼ再現できたと思います。
もし後期に向けてお願いしたいことがあるとすれば、指揮者がいないとき、テンポがどんどん遅くなることは本当によくあることです。そうしたときに、曲の途中であっても軽く振って(指揮をして)、音楽を前にもっていってくれるような人がいると大変助かると思いました。前期は最初と最後だけ、振ってくれたと思いますが、「春こん。」が無事に開催されることとなり、みなさんも参加したいと思ってくださるのであれば、作品の難易度はこれまでよりも高くせざるを得ないと思います。そうしたとき、前期のような、最初と最後だけを振るシステムでは完成まで持っていけない可能性を危惧しています。
感染症対策やオンラインを活用した稽古については、前期でほぼ確立できたと思いますので、あとは上述の、より難易度の高い作品にも対応できるようなシステムの構築ができれば来年以降にも役立つものになると思います。変拍子やテンポがころころ変わる曲、それぞれのパートがまったく合わないような曲など、高度な合唱作品が演奏できる能力を1人1人はもっていると思うのですが、それを指揮者無しでみんなであわせて、本番も指揮者無しで演奏できるようになるための方法を考えていきたいですね。これは後期に向けた僕の大きな宿題とも言えますし、みなさんと協力しながら解決したい課題です。
 
 
 
以上、改めて、先日の合唱祭はお疲れ様でした。
夏休み真っ最中で、エンジョイされている方も多いと思います。コロナには本当にお気を付けいただきつつも、楽しいことをたくさん経験してください。YouTubeで合唱を聴きまくったり、合唱指導の本を図書館から借りてきて、なるほど!とか、いや~ここは違うやろ~!とツッコミを入れてみたり。そして、勉強会の時は、メンバーみんなで一緒に合唱と向き合いましょう。
 
小田
 
おまけ:ねぷた金魚
青森の夏はそろそろ終わります。
 
18
July
2021

第76回東京都合唱祭

『合唱のためのエチュード①』『合唱のためのエチュード⑥』(松下耕作曲)より
「くじら」(谷川俊太郎作詩)
「ひこうき」(谷川俊太郎作詩)
「ゆきがとける」(まど・みちお作詩)
「いきもの」(工藤直子作詩)
 
※感染症対策のため、マスクを着用して歌唱。
  
自己PR:こんにちは!合唱団よびごえです。私たちは音楽×教育をテーマに様々な視点から合唱を学んでいます。今回の合唱祭では「生命」をイメージした4曲を演奏します。1年生を迎え、新しくなったよびごえのサウンドをどうぞお楽しみください。(松本)
 
 …
07
July
2019

第74回東京都合唱祭

無伴奏女声合唱のための『きまぐれうた』より「恋」(みなづきみのり作詩/土田豊貴作曲)
無伴奏女声合唱曲集『なみだうた』より「雨のあと」(金子みすゞ作詩/信長貴富作曲)
 
自己PR:皆さんこんにちは。合唱団よびごえです。私達は東京学芸大学音楽科の学生です。新入生を新たに迎え、新体制で日々楽しく活動しています。学年も専攻も違い、個性豊かな私達ですが、今日は皆さんに素敵なハーモニーをお届けしますのでお楽しみください。(國元)
 

 
 ※聴いてくださる際は音量を大きくしてください。ヘッドホンの方が良いかもしれません。…
07
July
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.010

こんにちは!1年A類の伊野綾那です。今回は、今年度初のステージ!7月7日(日)の東京都合唱祭について書き留めたいと思います。
 
実は、私は高校の合唱部時代からこの合唱祭に毎年参加していました。そのため、会場の新宿文化センターはもはや思い出の場所です。しかし、どれだけ同じ舞台に立ったことがあったとしても、毎回見える景色は違いますし、この空間でどんな演奏ができるのかという緊張と興奮は、毎回湧き上がってくるものですね。
 
さて、早朝の最終練習を終えて、静かな雨の中会場に向かうと、続々と出演される合唱団の方々が集まってきました。合唱を愛し、仲間とともに楽しんでいる方々が、これだけいるのか!と驚かずにはいられませんでした。合唱祭が始まり、実際に演奏を聞いていくと、年齢、人数、ジャンル、演奏形態など、非常に様々でした。コンクールのように規則、審査、順位…などに縛られず、表現したいものを表現する。まさにお祭りという名にふさわしい、楽しい時間でした。
 
それでは逆に、私たちよびごえは何を伝えることができたでしょうか。目標であった「自分たちが感動し、感動させる音楽」、そして「爆発した本番でしか作れない音楽」を作れることはできたでしょうか。ここで、講評、他の団体からの感想文の一部を紹介します。
《良かった点》
・透明感のある歌声で12人とは思えない豊かな響きだった
・優しさ、温かさ、人間とは…などが伝わってくる英知ある演奏だった
《改善点》
・メゾ、アルトがソプラノに消されがちだった
・各パートが音楽の流れを作り出せるとさらに良い
・言葉一つ一つの表情を表現してほしい
など多くのご意見をいただき、嬉しさを噛みしめつつも、よびごえの次なる課題が見えてきました。もちろんそれは、「感動をはらんだ音楽を届ける」ための手段であることを忘れず、これからの音楽作りに活かしていきたいと思います。
 

 
最後に、私の個人的な感想になってしまいますが一つ。感想文を読んでいるとき、「今後も歌い続けてください。」という言葉が深く心に響き、感動が溢れてきたのです。よびごえの歌声をまた聴きたい、他の誰かにも聴いてほしい、と願いのこもった一言のように感じられ、こんな私も歌って良いんだ、と本当に心が救われました。音楽は、自分のためではなく、聴いてくださる誰かのためにあるのだ、ということを改めて確信した瞬間でした。感動を生んだ音楽が、演奏する者の喜びとなり、また別の場所で感動を生み出していく。音楽の力って本当にすごいですね!!!
 
約3か月間、向き合ってきた『恋』『雨のあと』の練習は一旦終了し、これからは、小金井祭に向けて再出発です。ひと夏をかけて、さらに進化したよびごえの姿をお見せできるよう頑張ります!
 
次回のよびごえ日誌は笑顔のかわいい谷夏七星さんです!お楽しみに! 伊野…
01
July
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.009

はじめまして!1年フルート専攻の今城琴美です。今回は合唱祭前の最後の練習でした。
 
各自発声をした後、まず通し練習を行いました。立ち位置の確認や歌い始めのタイミングの確認をし、本番をイメージした練習となりました。歌う前に、心を落ち着けてその曲の歌詞に思いを馳せ、気持ちを作って準備することが大切だと感じました。
 
まず『恋』の練習では、テンポの変わり目などのアインザッツの確認をしました。
曲の始めは特に私自身も不安に思っている部分だったので慣れるまで何度か練習することが出来て良かったと思います。
タイミングを揃えることを意識しすぎるとどうしてもためらいが生まれてしまい、余計にずれてしまったり、テンポも引きずりがちになってしまったりするので全員が自信を持って思い切って入ることが大切だと思いました。
 
『雨のあと』の練習では、アルトパートはメロディーの部分で明るい声で歌おうとするあまり、声が浅くなってしまっているという指摘を受けました。奥に響きのある声を出しつつ、歌詞の明るいニュアンスを出す歌い方を出来るよう工夫しようと思います。
また「かわく」という言葉が何度も繰り返されていることに着目し、それは何故なのか、どのように歌えばいいのか、ということを考えました。「涙のあとがもうかわく」という言葉から、かわいてほしいという思いを感じるという意見や明るくキラキラとしたイメージを持つという意見がありました。
 

 
また全体を通して、小田さんから「感動を届ける演奏をしよう」というお話がありました。
ただ上手な演奏をすることは求めていない、1人でもいいので誰かに感動を届けられる演奏をすることを今回の合唱祭の目標にしようということでした。
みんな一生懸命に和声分析や、楽譜の読み取りをしがちだけど、それはあくまでも心に響く演奏をするための手段であって本来の目的を忘れてはならないと気付かされました。
 
いよいよ7日の日曜日が本番です。4月に入団して3ヶ月余り向き合ってきた『恋』と『雨のあと』を皆さんに聴いていただけることがとても楽しみです。
聴きに来てくださる方々に曲に込めた私たちの思いを届け、心に響く音楽を作りあげたいと思います。
 
次のよびごえ日誌は、ソプラノの1年生の伊野綾那ちゃんにお願いします! 今城…
27
June
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.008

A類1年の滝澤奏有美です。1年生も、練習を重ねるうちに段々慣れてきました。東京都合唱祭まで残りわずか、暗譜練習も始まり曲を深めています。
 
この日は、発声を井出さん、『恋』と『雨のあと』を小田さんに指導していただきました。まず、2人でペアをつくって、お互いの声が聞きやすい位置をとります。その状態で、できるだけ強く、かつ良い声で、aのlegatoで発声をしました。パートが違う2人でペアになり3度音程でやった時は、普段遠くてよく聴けないメンバーの声も意識して聴くことが出来て、他の人の声を聴きながら歌うことの難しさ、大切さを再確認できた練習でした。
 

 
『恋』の練習では、まず発声が浅いという指摘を受けました。周りに声を合わせようとして、自分たちの本来の声楽での発声ができていませんでした。前回の練習で学んだポジションのことを思い出すために、母音で歌う練習を行いました。また、「息をはやく」という抽象的な現象を確認するために、鼻を指で軽く塞いで、摩擦音によって息の量を認識することもしました。感覚だけでなく、客観的に発声を理解することで、確信として歌うことができると感じました。
 
『雨のあと』では、なぜ作曲者がこのような音をつけたのか、このようなテンポに設定したのか、ということに引き続き留意して練習しました。最後のコーダ部分では、作曲者が、実際の詩にはないものをかなり付け加えて曲の盛り上がりを作っています。普通はこういうことはNGだけど、これは作曲者に「自分も作品の一部として入れて欲しい」という思いがあってのことで、つまり詩だけでなく作曲者の特徴も感じながら歌うべきである、という観点は、今までの自分にはないものでした。また、技術とイメージのバランスをよくとることで、表現を磨いていけるということを学習しました。
 
合唱祭まで残り一回の練習となりました。焦りもありますが、昼練も加えて、残りの時間で曲を磨いていきたいと思います。
次の日誌は今城琴美ちゃんにお願いします! 滝澤…
17
June
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.007

こんにちは。2年声楽専攻の佐藤花音です。雨が降ったりやんだりしてはっきりしない天気ですね。あまり好きな季節ではないですが、『雨のあと』について考えを深めるには最適なことに気づきました!雨が上がったときの雰囲気を味わっておこうと思います!
 
この日は、発声を井出さん、『恋』を草野君、『雨のあと』を小田さんが指導してくださいました。
まず、最初20分の発声の時間は、唇を閉じてのハミングからだんだんa母音に近づけていき、最後はkaで歌いました。kの子音の強さによって、聞いている人が受ける印象にどんな違いがあるか、どのような感情を呼び起こすか、というところまで踏み込みつつ行いました。合唱祭で歌う『恋』の冒頭のkに生かしていきたいです。
 
さてさて、その『恋』ですが、今日は後半部分を中心に取り組みました。「子音を使って、ニュアンスをだしてみよう。子音を発する前の時間をうまく使ってみよう。」ということが今日の1つの大きなテーマだったように思います。「ほのか」「ともしび」などの言葉の語頭に意識をむけて練習しました。この日私は調子が悪かったため、声は出さずに見学していたのですが、アドバイスを受けて歌が変化していく様子は聞いていて楽しかったですし、見ていて勉強になりました。子音の使い方を考えるためには、まず、どのような気持ちなのか、何を伝えたいのかということを、いかに具体的に考えそして自分自身の身近な感情と結び付けられるかが鍵な気がします。この日確認した、この曲の詩が書かれている視点についても踏まえつつ、考えを深めます。
 
もう1曲の『雨のあと』は、作曲者が意図したニュアンスに考慮しながら、テンポや予備拍など基本的なことについての認識を共有した後に、冒頭8小節とその後でのテンポの違いはどうしてなのかを考えました。前奏部分と本編だからという意見や、雨が降っている時のあまり動いていない感じから雨が上がって活動している感じへの変化という意見などがありました。ここの部分に限らず、何のために変えるのか、どんな感情があったのか、を大事にし、そしてそのためにはどう技術を使ったらいいか考え、言語化し、人に伝えられるようになる。これが目標なのですが、私は特に、どう技術を使ったら表現したいものが表現できるのかを考えるところが難しいなぁ、と感じています。試行錯誤を重ねます!
また、歌うときのポジションについても学びました。声楽の発声における理想は深く広く。自分自身が感じる真ん中を基準として前に出してみたり、後ろに持って行ったりいろいろ試した後、合唱団よびごえでのポジションの認識を共有しました。
 

 
最後のミーティングでは、声を合わせるとは?合唱とは?という類のコメントが多かったような気がします。とても個人的な話になり、申し訳ないのですが、この前人生で初めて一人で美術館に行きました。画家が描きたかったことそのままを、直接見ることができる美術作品と違い、音楽は作曲家が表現したかったことが演奏者を介して伝わるという点が面白くもあり、難しくもあるなぁと改めて思いました。歌の場合は作曲家の前に詩人や作家がいるからなおさらです。絵を見たときに感じることが人それぞれ違うのと同じように、楽譜を見たとき・詩を読んだときに感じることも人それぞれ違うというのに、複数人で1つの曲を一緒に歌うのだから、合唱って不思議だなぁと思いました。
 
次のよびごえ日誌は、合唱祭で同じパートを歌う滝澤奏有美ちゃんにお願いしようと思います! 佐藤…
13
June
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.006

今回よびごえ日誌を担当するのは2年声楽専攻で、今回「恋」の指揮を振っている草野圭祐です。昨年までは、学生が指揮をするという場面は少なかったため、慣れないこともありますが、団員の皆さんの協力の下最近はやっとペースが掴めてきたかな、という感じです。
 
今回の練習では、まず「雨のあと」をやりました。今回の大きな議題は「葉っぱ」という言葉の「葉」と「ぱ」の間に休符があるのは何故か、ということでした。歌い手からの視点、聞き手としての視点、作曲者はどのような演奏効果をもたらしたかったのか、そこに介在する感情について、空間的な広がりについて、などの多角的な方面からこの議題について考えました。話し合いながら考えると、一人では持たないであろう視点を取り入れつつ議論を進めることができるため、とても面白い話し合いになったのではないかと思います。
 

 
次に、「恋」ですが、今回は子音がもたらす演奏効果について、ということに焦点を当てて練習を行いました。どのような言語にも子音と母音は存在し、歌唱する上でその二つは非常に大きな要因を占めますが、私たちが普段声楽をするときは母音ばかりを気にしてしまい、子音を使うということをおろそかにしてしまっているのではないかと思ったので今回は子音に焦点を当てました。結果として、私が想像していたよりもとてもよい演奏効果が得られ、団員の皆さんもたくさん考え、それを表現してくれたので、よい学びになったのではないかなと思います。
 

 
私が合唱について考えるときに一つ軸にしているのは、必ずしも指揮者の求める音楽に批准することが正しいわけではない、ということです。団員がいればその人数分の表現方法や感じ方、伝えたい想いがあってしかるべきであるし、様々な価値観が団員の中にあればこそ聞いてくださる方の心に刺さる部分も増えていくのではないかと私は考えています。単一の情報を極めることも合唱の美しさだと思いますが、よびごえの皆さんには是非情報量の多い合唱をしてほしいな、と思います。きっとこのよびごえは合唱の新しい可能性を探すのに最適な場であるはずなので、皆さん一人一人の考えを大切にしてほしいなと思います。
次の日誌は、私と同学年のかのんさんにお願いしたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。 草野…
03
June
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.005

今回担当しますのは、3年声楽専攻の國元美乃里です。よびごえのメンバーはそれぞれ忙しいながらも、出席率がとても良いのがすばらしい!きっとそれはここがみんなにとってそれだけ価値のある場所だからではないでしょうか。
 
さて、今日の練習は前回に引き続き佐藤さんの発声指導から始まります。前回の反省をふまえ、今回はより体系化された発声指導となっていました。二人組を作り、前後に並びます。前にいる人が声を出し、後ろにいる人は前の人の声に溶け込むように後から入ります。後ろの人が入ったのがわかったら前の人は手を上げます。前の人はかなり意識して耳を使わないと、後ろの人がいつ入ったのかわかりません。合唱において、周りの声をよく聞き、声を合わせるというのは常に求められることです。普段注意していても案外周りの音を聞けていないこともあります。このような練習の積み重ねが、曲に応用できる力を育むのですね。
 

 
今日は「恋」を草野君が、「雨のあと」を小田さんが指導してくださいました。今回の大きなテーマは、「歌詞をどう表現するか」。私たちは小田さんから、「ドラえもん深読みガイド」(小学館)の中のある一ページを渡されました。そこには、のび太君とドラえもんの会話があります。アイドル歌手のファンであるドラえもんに、のび太君が「そんなに好きなの?」と問いかけ、「ン、モウ大大大ファン!!」とドラえもんが熱を上げて発言する、という場面。この二人のセリフを音楽記号で表すとしたらどう表すか、それぞれグループに分かれ、考えます。のび太君はこんな性格だから、とか、ドラえもんの興奮度はsffで表そう、とか、実際にセリフを読んでみたり、様々な工夫がなされた答えが上がりました。そして、これを楽譜で考えてみます。作曲者はどうしてここにmfを使ったのか。逆に、どうしてmfとしか書かなかったのか。作曲者が楽譜に表した理由、表さなかった理由。私たちは同じ人間ではないので考え方が違うのは当然ですが、しかし、それを考え自分なりに表現することに意味があるのです。歌詞を書いた人、曲を書いた人、歌う人、聴く人、多くの人の心と身体を通って、それぞれの人の感じ方でその音楽を受け止める、音楽の素晴らしいところは、こういうところにあるのだと感じました。
 

 
本番まで残り一か月となりました。残された練習時間もだんだんと少なくなっていきます。今回の練習で考えたこと、できるようになったことを、次回の練習での新たな発見につなげられるように、私も個人練習を頑張ります!暗譜も頑張ります!
よし!次回のよびごえ日誌は、「恋」の指揮を担当してくれている草野くんにお願いしよう!お楽しみに!!! 國元…
30
May
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.004

はじめまして。4年声楽専攻の、名嘉眞静香です。
初めてのよびごえ日誌にワクワクしています。7人で始まったよびごえが、今年は新入生が7人。今日はよびごえ日誌vol.004。vol.100のとき、vol.999のとき、どんなよびごえがあるのだろうと、想像するだけでうれしくてにんまりしてしまいます。
 
さて、今日のよびごえ。まずは、佐藤さんが発声練習を担当してくれました。彼女が発声練習を担当するときには、新しい発想や試み、工夫がいっぱいです。今日は他の人の声をよく聞こう、というもの。3、4人でグループを組み、前後に1人ずつ並びます。前の人は1音を伸ばし続け、それに重ねるように、後ろの人が途中から歌い始めます。後ろの人が歌い始めたと思ったところで、前の人は手を挙げます。後ろの人が実際に歌い始め、前の人がそれを認知するまでにどれくらいの時間がかかったかを、もう1人の人が確認します。「思ったより後ろの人が歌い始めてから気づくのに時間がかかった」、「和音でやったらどうだろう」、「2人でもできるのでは」など。たくさんの意見・感想が積極的に飛び交いました。みんな、よびごえをよくしたいという気持ちに変わりはないですね。1つの提案を、よりよいものにするにはどうしたらいいかを、みんなで話し合えるというのは、とても有意義な時間だと感じます。この練習法はまた続くようなので、次回も楽しみです。
 
今日は合唱祭に向けての練習も3週目。草野さん、小金澤さん、私で稽古をしました。音程やハーモニーは、よく指摘される要素です。これらを、どういう切り口から切り込んでいくのかを考えるには、なにで音程感とハーモニーが構成されているのかを知る必要があり、まだまだ勉強しなくてはと意気込んでいます。自分が前に立って稽古した後、「あの練習法を実践してみたらよかった」、「あの時の声かけよりも、もっと適切なものがあったのでは」と振り返ります。計画→実践→振り返りのサイクルをこなしていく事によって、自分自身のよりよい学習につながるだろうと、粘り強く信じて前進したいです。
 

 
稽古の最後には、私の1番の楽しみであるミーティングが始まります。団員も増え、さらに私たちはよく考え、よく喋る!どんどんミーティングの時間が長くなっていくような気がしています(笑)元気な人もいれば、お疲れ気味の人もいたり、それぞれが合唱を通して、お互いを知り、時間を共有し、なんとなく気づかったり、励ましたり。1人1人の悩みや葛藤、喜びが、よびごえ全体を突き動かすエネルギーになっているのを、強く感じます。よびごえ日誌vol.999でも、みんながありのままに伸び伸びいられる、よびごえでありますように!
 
次回のよびごえ日誌は、我らが団長、山口のエンターテイナー國元さんです!お楽しみに。 名嘉眞…
20
May
2019

【2019】よびごえ日誌 vol.003

2019年度も本格的に稽古が進み始めました。
みなさんには申し訳ないながらも、私が稽古に参加できる日が少なく、ほとんどの稽古を団員が担ってくれています。
音が取れるようになること、全パートと合わせる中で自信をもって歌唱できるようになること、まずはこれらの目標に向けてどのような手順を使えばよいのか、一人一人が試行錯誤をしているのではないかと感じています。
 
今日の稽古は少しだけ顔を出すことができたため、伊藤さんが指導しているところから見学ができました。楽譜に書いてある音と、実際に鳴っている音を聴き比べながら丁寧に音を合わせていく稽古でした。1フレーズ歌い終わると、団員からは「ここの音が取れないんだよね…」「ここはこんな感じでいきますね」など、パート内で声が漏れ、全体の指導を受けていながらも、音楽が少しでも良くなるように自分たちでも工夫をし、1人1人が主体的な試行錯誤をする場となっていました。
 

 
私も少しだけ稽古に首を突っ込みましたが、そこではアカペラの曲に伴奏をつけて弾いてみたり、「この曲の良いところを5つ言ってみて!」とアルトに答えてもらったり、どうしてみんなはこの曲を柔らかく歌おうって思ったの?(どうして荒く歌ってはいけないのか)、と曲のイメージを生成するためのアクションや質問を重ねました。
 
どうしても常套的な合唱指導はまずテクニック面を音楽の本質から切り離して稽古し、ある程度安定してきたときに曲の解釈、表現の仕上げを行う傾向があります。これは1つの方法として確立されていますし、まずは正確に歌えないと本番上手に歌えないのではないか、という不安が残るがゆえに定評を得ているのではないかと、個人的には感じています。
 
三善晃は、自身が譜読みを行う際に、曲が何を言わんとしているのか、どんな音楽的な世界がそこに拡がっているのか、イメージを十分に形成したうえで、その世界観に到達できるための稽古を重ねることを推奨しています。この考え方を上記の従来の指導法と突き合わせてみると、従来の指導法では「音取り➡曲の解釈➡表現の調整(仕上げ)」、三善流だと「曲の解釈➡音取り+表現」となります。どちらが良いか、それを安易に断言することはできませんが、少なくとも両者では、そのプロセス間での「合唱体験」が異なることは重要な点です。
 
従来型の指導法は、合唱作品を仕上げるための要素を分断し、1つずつ丁寧に積み上げていこうとする傾向がある反面、それ以外の要素を排除するという側面も持っています。そのため、音をとる段階では、曲の内容は知らなくても実施できる、という状況が生まれます。
一方、三善流の場合は、曲の世界観や背景を分かったうえで音をとるため、要素が混同しているとも言えます。しかし、音をとる段階から作品の世界に自身の身を置くことができるため、淡々と音をとる際にも、その音の質感を考慮することができます。
つまり両者について、音取りという活動の質が異なり、それゆえに団員の「合唱体験」は異なっている、と言えるでしょう。
 
たった1つのプロセスの違いでも、合唱という場の意味は変わってきます。
まずは様々な合唱指導のスタイルを経験し、自分でも実施してみることはとても大事です。そうした試行錯誤を重ねること、またその試行錯誤を目前にすることで、団員1人1人が成長していくことを期待しています。
 
 
 
そんなことを思いながら稽古の見学や実施を終え、振り返りでは、詩について意識が向いていなかったこと、詩を振り返ると丸い言葉が多いこと、「ゐ」が使われているのが良い!という詩に目を向けた意見や、次に来る和音が予測できないから音取りがしづらい、合唱も声楽の発声で良いと言われるけどよくわからないという歌唱技術に着目した意見、全体の前で指導することの難しさを実感したという指導法に関する意見などが出ました。
 
それぞれの課題をとりあえず共有してみる、というところから、自分の課題を誰かの頭が考えてくれる、ということが始まります。自分の課題を自分の力で解決することも大切ですが、時には、誰かの頭を借りて一緒に考えてもらうことも良いかもしれません。そうして、仲間ができていくのかもしれませんね。
 
5月病、梅雨に負けずにがんばりましょう!
  小田…
15
July
2018

第73回 東京都合唱祭

混声合唱のための『うたⅡ』より「さくら」(日本古謡/武満徹編曲)
混声合唱のための『木下牧子アカペラ・コーラス・セレクション』より「サッカーによせて」(谷川俊太郎作詩/木下牧子作曲)
 
自己PR:よびごえとは、遠くの人に呼び掛ける歌、人のためにこそ歌う歌を理想のもとに、音楽を勉強する大学生たちの小さな合唱団です。今年で創部二年目を迎えました。少しずつ人数も増え、アンサンブルの可能性を実感する今日この頃です。これからも仲間と歌えるステージのひとつひとつを大切にし、活動していきます。(笛木)
 

 
 ※聴いてくださる際は音量を大きくしてください。ヘッドホンの方が良いかもしれません。…
15
July
2017

第72回 東京都合唱祭

混声3部合唱とピアノのための組曲『クレーの絵本第1集』より
「あやつり人形劇場」(谷川俊太郎作詩/三善晃作曲)
ぜんぶ~卒業式バージョン~(さくらももこ作詩/相澤直人作曲)
 

 
 ※聴いてくださる際は音量を大きくしてください。ヘッドホンの方が良いかもしれません。…