よびごえ日誌
2026.07.06
【2026】よびごえ日誌 vol.8
タグ:合唱祭
今回のよびごえ日誌は、石丸徳が書かせていただきます。
前回私がよびごえ日誌を書かせていただいてからおよそ1年半が経ち、私がよびごえに入団して3年目となりました。思い返せばこの2年間、よびごえの活動を通して多くの経験をさせていただいたと感じています。例えば、私は1年目にはテノールパートを、2年目にはバリトンパートとアルトパートを、それなりの期間歌わせていただきました。音楽科教諭を志望している私といたしましては、様々な声種で指導を受け合唱に参加した経験は大変有意義であり、将来子どもたちを相手にどのように言語化した指導を行うのかについて、多くのヒントをいただいたように思います。今年度の合唱祭では、再びバリトンパートを歌う機会が与えられました。今回も活動を通して良い演奏ができるよう追求しつつ、楽曲への解像度や合唱の理解を深めていきたいと願っています。
さて、今回は『星めぐりの歌』の冒頭部分について私が考えたことを書かせていただきます。
元となった宮沢賢治の旋律は、単純なヨナ抜き音階(ペンタトニック)で書かれています。ヨナ抜き音階は、中心音から完全五度を4回積み重ねてできる五音音階であり、完全五度(3:2)は1オクターブ(2:1)に次いで協和性の高い音程です。私たちが使用している12音の音階は、完全五度の協和性とその堆積によって成り立っており、私が思うにヨナ抜き音階は、最も原始的な五音音階であると言えます。
三宅悠太の編曲では、冒頭のハミングはG→D→A→E→Bと進行し、音階を五度跳躍とその転回でなぞっています。私はこのハミングのモチーフから、星座を構成する星々が順になぞられるような印象を持ちました。特に五度跳躍やそれを折り曲げた四度下降が、星々を折れ線で繋いで星座を結ぶ様子を、また完全五度で協和した一音一音は、星々が互いに近すぎず遠すぎず、調和した距離感を保っている様子を想像させます(ちなみに最後の2小節は、完全五度がほとんど折り曲げられずに7(6)回積み重なり、リディア旋法のようになっています。まるで今まで登場した星々や星座を下から上まで眺めるようです)。
6/19日の稽古では暗譜稽古を行いましたが、その際、ハミング部分は自分のパートだけではなく、全体で完成される線を覚えた方が良いのではないかということが話題になりました。ハミング部分が、星々を結ぶ「線」のモチーフであるとするならば、自分のパートが担当する「星」に目を向けるだけでは不十分であり、パートを超えて描かれる一つひとつの星座の「絵」を思い浮かべる必要があると考えます。
合唱祭までの時間は限られていますが、その中で少しでも楽曲の理解やイメージを共有して深めていきたいと願っています。
